鯛生金山地底博物館で坑道の跡をたどる
今年の3月の終わりに大分県への旅行に行きました。旅行中に、鯛生金山地底博物館という観光施設で金山の坑道の中に入れるということを知りました。杖立温泉に泊まる予定で、進行方向が同じだったため当日に急遽行くことを決めました。別府から自家用車で約2時間程度移動しました。
明治27年から昭和47年に閉山するまでの80年間でなんと金、約40t、銀、約160tを産出し、
東洋一の黄金郷と謳われました。わかりやすいゾーニングや詳しい解説により、近代化遺産としての実像がよみがえります。
金山としてとても有名だったということがうかがえます。
実際に見に行ってお勧めしたいと思ったので書いていきたいと思います。
坑道の中を歩く
印象的に残ったものについて書いていきます。ここに挙げたものがすべてではないのです。800m程度の観光コースを見るのに40分程度かかりました。
入坑
入り口に入ろうと思って写真を撮っていたら中からこうもりが飛び出してきました。こうもりを久々に見ることができて入る前からテンションが上がりました。入坑口から歩いて入坑するのは、人生の中で初めてでした。
坑道に入った瞬間、外に比べて温度がさがりました。坑道の中に入る前に少し暖かい時期でも羽織るものを準備しておいたほうがいいと思います。
竪穴
鉱脈は地下深くに眠っているため、鉱山ではどんどん地下に掘り進めていくそうです。地下に掘り進めた場合に作業員を送り込むことや、空気を通す必要が出てきます。それに使われているのが竪穴だそうです。
この坑道では昇降機に使われていた竪穴を上から覗くことができました。
覗いてみましたが目で見えるところに地面は見えませんでした。ここから落ちたら奈落の底に行くことができるのではないかと思えるほどでした。一定時間で水たまりに水が落ちたときの音がしていたので下のほうは水没していることが考えられます。
実際に見てみる言葉に表せない迫力があるので是非見に行ってみてください。
近代化の遺産
大型の機械が設置されており、心を刺激されました。先ほどの竪穴の昇降をするためのリフトを動かす立坑巻上機を見ることができました。この竪穴は山頂のほうまで続いており、この線もずっと上まで引いてあるそうです。
ところで、マイナスイオンって何なんでしょう。この立て札をみたときは、考えるな感じろという気概で受け止めまてみました。
通勤用の鉄道坑道
観光をしている最中に通勤に使われた線路の引いてあったという横穴を見ることができました。他の坑道の入り口のほうまでトロッコで移動していたそうです。稼働時は、光がどれくらいついていたのでしょうか?坑道を歩いていると暗闇にいることの恐怖をとても感じるようになりました。
さいごに
鉱山や坑道にはロマンを感じました。それだけでなく、坑道には危険がたくさん潜んでいることがとてもよくわかりました。鉱山で働くということがいかに過酷だったかが思い知らされました。
大分の旅行に行く際には是非行程に組み込んでみることをお勧めします。
幻の金山と呼ばれる鯛生金山後の地底博物館に行って、坑道の雰囲気を体全体で味わってみてください。